Point
有限会社 仁企画 猿山 康継(サヤマ ヤスツグ)
○ほめて育てる人事考課の第1回目 「社内の活性化」
「社内の活性化」についてお話します。
「時価主義の賃金制度」により、人件費をコントロールしやすくするのは良いのですが、厳しくコントロールすると、社員が嫌気をさしはしないでしょうか。
賃金は、動機付けには効果が極めて薄く、不満足要因としては、すぐにでもなる要素をたくさん持っています。
たとえば、賞与を他の社員より10万円余分にもらったとしても、
「なにやら人事考課の結果だって・・」と理解をしている程度の場合、
さしたる動機付け、すなわち「ようし!明日からもがんばるぞ!」という気持ちになってくれるでしょうか。
逆に理由もわからずに友人に比べて50円少ないだけでも「とっても不愉快だ。
なんで僕の方が低いんだ!」という気持ちになり、結構長くひきずってその社員の気持ちを暗くします。
「社内の活性化」に対して手段を講じてこそ、「時価主義の賃金制度」も役にたちます。
「社内の活性化」には、
第一に「しっかりとした目標づくり」、
第二は、「30:60:10の原則」、第三に「ほめて育てる人事考課」です。
「しっかりとした目標づくり」は説明するまでもないでしょう。
第二の「30:60:10の原則」について、これは、社員の内おおむね30%位が、しっかりと先頭きって仕事をしてくれるメンバーで、
60%位は真面目に仕事をやってはくれるが、特別抜きん出るほどでもないメンバー、10%は必ずどんな組織にもいる、他より遅れて走ってくる、
真面目だが能率の良くない、もしくは理解の1テンポ遅れる社員。
この10%の社員は、シンガリを守る社員として、日頃の叱咤激励はするとしても、辞めさせる必要はありません。
辞めさせるとまた必ず誰かがシンガリになるものです。
問題は30%の社員です。このメンバーに対して、いかに強い動機付けをするかが会社の活性化に大きく影響します。
一般的には60%の方に力を注ぐものですが、昨今の環境下では、60%の方に力を注いでいる時間と金銭のゆとりはありません。
できるだけ早く効果を出すには、この30%の社員に対して、
@しっかりとした目標付けをする、
A随時にタイムリーに、環境情報を伝え、判断を誤らないようにする、
B人事考課ではしっかりと「ほめる」、ことが大事です。
以上 |