Point
有限会社 仁企画 猿山 康継(サヤマ ヤスツグ)
○ほめて育てる人事考課の第3回目 「人事考課と調整会議」
「人事考課」と「調整会議」についてお話します。
人事考課では、「ほめる材料」を思い出し・考えることです。
できるだけ具体的な事実を探します。コストダウンに500万円の効果があり、利益拡大に貢献した。
書き方を簡単なマニュアルにし、よく説明もして回った結果、記入ミスが6%から3%まで減って、残業まで○H平均減った。等々。
ほめる材料がしっかりとある場合は、人事考課の点数も高くできます。
あらかじめ標準の位置を決めておきます。たとえば課長クラスは120点、係長クラスは80点、社員1級は50点、社員2級は30点・・等。
社員1級で、しっかりとほめる材料のあるケースについては、その内容により会社またはチームへの貢献度を考え、標準の50点よりもどのくらい上にすれば良いか。
60点が良いか70点にするか、係長も超えるすばらしい実績であるなら、思いきって90点も良いでしょう。
さして材料のない場合は「標準点」でOKです。
むりに順序付けせず、標準に大勢かたまっても問題ありません。
「調整会議」が最大のポイント
考課者が人事考課の点数化を終えたら、これを持ちよって調整会議を行います。
異なる部門の考課者は、自部門以外の社員をあまり知らなくて、調整にならない場合もありますが、各考課者が、みんなに分かるように具体的な「ほめる材料」=成果等を説明します。
客観的に理解できないような「ほめる材料」は、結果として本人に話をしても動機付けには薄いのが通例です。
各社員の成果を説明し終わったら、社員1級の中では誰がTOPクラスの貢献度であったかを議論します。
考課者どうしが納得行くまで議論しましょう。
しっかりと議論することにより、
@相互の部門の状況を理解できます、
A本当にすばらしい成果等「ほめる材料」であるかを確認できます、
B会社全体の状況から判断してどの仕事のどの結果を重視すべきか経営的な判断が考課者にそなわります。
こうして議論を尽して決定した人事考課の得点は、それなりに説得力があります。
なによりも大事なのは「ほめる材料」をしっかりと本人に伝えられるようになることで、結果、本人への動機付けもしっかとしたものになります。
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