Point
有限会社 仁企画 猿山 康継(サヤマ ヤスツグ)
○ほめて育てる人事考課の最終回 「全体像」
全体像を整理しましょう。
人件費をコントロールしやすくし、経営の変化に素早く対応することが重要ですが、給与の削減が社内の活性化の逆を行ってしまっては元も子もありません。
「時価主義の賃金制度」は、コントロールしやすさと社員への合理性を追求した仕組です。
「ほめて育てる人事考課」とペアで運用して効果が増します。
@昇給は、基本給自体を洗い変えしつつ「調整」する「指標額方式」が、シンプルであり、かついろいろな給与のもつ悩みを徐々に調整してくれます。社員から見れば、指標が示されていることにより「がんばるとどうなる」がよく見えます。
A賞与では、総額を会社の業績から決定することにより、より変化対応力をつけ、人事考課結果を大きく反映して社員の努力へのみかえりや、今後への刺激になるように「配分をあらかじめ割合で決めておく」方式にしましょう。
B退職金は、基本給から分離し、金額で設定するような方式(ポイント方式)とし、役職や資格等の会社への貢献度を盛り込んで、バラツキの生じる制度にしましょう。
C人事考課に求めるのは、社員の動機付けです。「ほめる」ことは、成果を認知することです。
成果を会社内でどのレベルに位置付けするかを、考課者が充分議論することが大事です。
調整会議は経営会議にも通じます。
D社員の活性化をはかるには、30:60:10の原則を理解し実行することです。
30%の社員には、声をかけ、高い目標を示し、日常は厳しく叱咤し、人事考課のタイミングではしっかりとほめることです。
E日常の管理には、目標管理、進捗管理、成果のチェック、マナーや5S(整理、整頓、しつけ、清潔、清掃)の行動指針や具体的な推進計画とそのチェック等、自己啓発への指導、教育の実施等々、することはたくさんあります。
人事考課にいろいろな着眼点を作りたい気持ちがあったら、日常管理の方がおろそかになっている証拠かもしれません。ご注意を。
以上にて終了いたします。長いことお付き合いをいただきまして感謝申し上げます。
今後もなにか「?」などありましたら、お気軽にお問い合わせください。ありがとうございました。
以上 |